プント188A6のブレーキパッド選定は今年より取扱いを開始するENDLESS(エンドレス)を選びました。
残念ながら車種別適合表に掲載がなかったので、受注生産対応としてワンオフ製作していたただきました。
製作納期として約3週間程は必要でしたが、在庫の有無でパッド選択したくなかったので、ジッと我慢です。
案外知られていないのですが、欧州車用ENDLESSブレーキパッドは、Ewig(イーヴィッヒ)ブランドとして展開されています。
細かい事ですが、Star5としてはこのあたりも徹底して行きたいと思います(笑)
念願のパッド到着後、早速交換作業開始。
このタイミングで前後ブレーキローター(こちらはよりユーザー目線に立つために純正品をチョイス)と、ブレーキフルード(温度レンジが広く、サーキットから街中まで扱いやすいNUTEC RP300)も一気に交換します。
今回選んだ摩材は、ストリートからサーキットまで対応として人気の高い『MX72』を選択しました。
ENDLESSのスポーツパッドとしては定番とも言えるモデルですが、摩材選定を間違えたくないのではなくて、人気の秘密や、その使い心地を実際に自分で感じてみようと思ってのチョイスです。
皆さんが参考材料にするであろう、クチコミ系サイトでも上々の評価を得ていますが、そんな事は完全に忘れて早速慣らし運転も兼ねて、街中からワインディングまで、約300kmを走行してきました。
機能面としては、『初期制動は大人しめ』『典型的な踏み込み系』と言うのが第一印象でした。
初期制動の立ち上がり(ブレーキペダルを踏んでから実際にブレーキが効き始める瞬間の制動力)は、サーキット対応を謳うモデルとしては思いの外、大人しい味付けでした。
初期制動が高すぎると、ブレーキング初期の姿勢変化やタイヤロックを誘発しやすいだけでなく、ヒールアンドトゥーの際、ペダル操作に神経質になる必要があり、ブレーキングがギクシャクしてしまいます。
従って、初期制動が高ければ良いと言う訳ではありませんが、一般的なユーザーが『ブレーキパッドの効きを感じる』部分ではあるので少し意外な印象です。
更にそこからブレーキを踏み込んだ際にも、不自然に制動力が増してしまう事は(良くも悪くも)なく、一般的に『踏力型』と言われる、積極的にブレーキを踏んで止めるタイプのパッドと言ったイメージです。
この特性を活かせば、中高速コーナーでの姿アンダーステア対策に用いる『ちょんブレ』では効果を得やすいかも知れません。
ですが、直線区間からのフルブレーキングや積極的にブレーキングで荷重変化を起こしたい場面では制動力不足を感じてしまうかも知れません。
(制動力や制動タイミングは車重や駆動方式、使用環境によっても変動しますが、キャラクターとしてはそう言う方向性だと思います。)
裏を返せば、あまりブレーキ操作に神経質にならずとも、とにかくブレーキを踏む事(止まる事)に集中できので、イージードライブを求める方にはオススメかも知れません。
特にサーキット走行の経験が浅い方には、まずはこのパッドを使いきってみて欲しいですね。
1セットを使いきる頃には制動力や制動タイミングなど、ご自身の好みをしっかりと理解出来ると思います。
もちろん、これらはサーキット走行を念頭にしたインプレッションであり、タウンユースとしては純正パッドよりも制動力、耐フェード性も高められており、扱いやすいブレーキパッドである事は間違いありませんね。
ブレーキダストはストリート用途としては『多い』部類に入ると思います(ローターも新品である為、写真はあくまでも参考程度に)。
また走行を重ねて、新たな発見があれば記事にします!